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再建築不可物件は売却できる?売却相場・4つの売却方法と高く売るポイントを解説

不動産を売ろうと思って調べていたら、「この土地は再建築不可です」と言われてしまった。

そんなとき、「建て替えができない土地なんて、本当に売れるのだろうか」と不安になる方もいると思います。

確かに、再建築不可物件は一般的な土地や戸建てと比べると、買い手が限られやすい物件です。ただ、再建築できないからといって、売却そのものができないわけではありません。

今ある建物をそのまま使いたい人や、賃貸物件として活用したい投資家、隣地を広げたい所有者などが購入するケースもあります。また、再建築不可物件を扱っている買取会社であれば、現況のまま買い取れることもあります。

売却するときに大切なのは、「再建築不可だから安く売るしかない」と決めつけないことです。なぜ再建築できないのかを確認してみると、条件を整えることで建築できる可能性が見つかることもあります。

この記事では、再建築不可物件の売却相場の考え方や売れにくい理由、売却方法、高く売るために確認しておきたいポイントを順番に紹介します。

目次

再建築不可物件でも売却はできる

再建築不可物件でも売却できる 再建築不可物件でも売却できる

再建築不可物件とは、現在建っている建物を取り壊したあと、原則として新しい建物を建てられない土地や物件のことです。

建て替えができない以上、一般的な住宅用地に比べると使い方は限られます。しかし、売買自体が禁止されているわけではありません。

たとえば、建物がまだ十分に使える状態であれば、そのまま住みたい人が購入することもあります。立地が良ければ、リフォームして賃貸に出したい投資家から需要がある場合もあります。

また、意外と検討されやすいのが隣地の所有者です。隣の土地を買うことで敷地を広げられたり、土地全体の使い勝手が良くなったりする場合には、一般の買主より高く評価されることもあります。

まずは、「どのような人ならこの物件を必要とするか」という視点で考えてみることが大切です。

売却方法 特徴 向いているケース
仲介で買主を探す 時間はかかりやすいが、高く売れる可能性がある 売却を急いでおらず、価格を重視したい
隣地所有者へ売る 隣地と一体で使える場合は評価が上がることもある 隣地との関係が良く、活用メリットがある
買取会社へ売る 買主を探す必要がなく、比較的早く売却できる 早く売りたい、接道や権利関係に問題がある
再建築できる状態にしてから売る 条件が改善されれば買主の幅が広がる 接道や隣地調整によって改善できそうな物件

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再建築不可物件の売却相場はどのくらい?

再建築不可物件について調べていると、「通常の土地の半額程度」「相場の何割」といった情報を見かけることがあります。

ただ、実際の査定ではそこまで単純ではありません。

同じ再建築不可物件でも、駅から近く賃貸需要がある土地と、郊外で活用方法が限られる土地では評価が変わります。さらに、少し条件を整えるだけで再建築できる土地なのか、それとも道路にまったく接していない土地なのかによっても価格差は出ます。

再建築不可物件だから一律に「相場の○割」と考えるのではなく、その物件がどこまで活用できるのかを見る必要があります。

査定の際に見られやすいのは、次のような部分です。

確認される項目 評価されやすいケース 評価が下がりやすいケース
立地 駅近・人口が多い・賃貸需要がある 需要が少ない地域
接道状況 条件を整えれば再建築できる可能性がある 道路にまったく接していない
建物 現況のまま使用できる 雨漏りや傾きなどがある
私道 通行や掘削の権利関係が明確 所有者や承諾関係が分からない
境界 境界が確認できている 境界や越境について争いがある
隣地 接道部分の調整などができる余地がある 隣地との調整が難しい

特に大きいのが、将来再建築できる可能性があるかどうかです。

現在は再建築不可でも、セットバックや隣地との調整、建築基準法第43条第2項による認定・許可などで状況が変わることがあります。

査定を取るときは、金額だけでなく「なぜこの金額なのか」まで聞いてみると、その会社が物件をどう評価しているのかが分かりやすくなります。

そもそも再建築不可物件とは?

再建築不可物件とは 再建築不可物件とは

再建築不可になる理由はいくつかありますが、よくあるのが「接道義務を満たしていない」というケースです。

見た目では普通の道路に接しているように見えても、役所で調べてみると建築基準法上の道路ではなかった、ということもあります。

接道義務とは

都市計画区域や準都市計画区域では、建物を建てる敷地は原則として、建築基準法上の道路に2メートル以上接していなければなりません。

ここで注意したいのは、「人や車が通れる道なら何でも道路として認められるわけではない」という点です。

建築基準法第42条では、建築基準法上の道路として扱われる道路の種類が定められています。

そのため、現地だけを見て再建築できるかどうかを判断するのは難しく、役所で道路種別を確認する必要があります。

道路幅が4メートル未満でも再建築できることがある

「前面道路が4メートルないから再建築不可」と思われている方もいますが、必ずしもそうではありません。

幅員4メートル未満でも、建築基準法第42条第2項の道路、いわゆる「2項道路」や「みなし道路」に指定されていることがあります。

この場合、敷地が道路に必要な長さ接していれば、道路中心線から後退する「セットバック」を行うことで建て替えられることがあります。

古い住宅街では珍しくないケースです。

道路幅だけを見て再建築不可だと判断せず、まずは道路の種類を確認してみてください。

再建築不可になりやすい土地の例

接道に問題がある土地には、いくつか典型的なパターンがあります。

ケース 内容
道路に接していない 周囲を他人の土地に囲まれ、道路へ直接出られない
接道部分が2メートル未満 旗竿地などで、道路につながる部分の幅が不足している
接している道が建築基準法上の道路ではない 日常的に通路として使われていても、法律上の道路ではない
道路との間に他人地や水路がある 現況では道路に接しているように見えても、公図上は接していない

このほか、市街化調整区域のように建築そのものに制限がある地域では、接道とは別の理由で建て替えに許可が必要になることがあります。

高圧線が敷地上空を通っている土地でも、建物の高さや位置に制限が出ることがありますが、「高圧線がある=再建築不可」と決まっているわけではありません。

こうした土地は条件によって扱いが変わるため、個別に確認する必要があります。

「既存不適格」と「再建築不可」は別物

再建築不可と混同されやすいものに「既存不適格建築物」があります。

既存不適格とは、建てた当時は適法だったものの、その後の法改正などによって現在の基準には合わなくなった建物のことです。

既存不適格だからといって、必ずしも建て替えができないわけではありません。現在の基準に合わせた建物であれば再建築できるケースもあります。

売却前に、「接道に問題がある再建築不可物件なのか」「建物が既存不適格なのか」を分けて確認しておくと、その後の話も進めやすくなります。

自分の物件が再建築不可か調べるには?

再建築できるかどうかは、現地だけを見ても分からないことがあります。

特に古い住宅地では、現況と公図が違っていたり、道路に見える部分が実は私有地だったりすることもあります。

まずは役所で道路種別を確認する

最初に確認したいのが、前面道路の種類です。

市区町村の建築指導課や道路を担当する窓口などで、建築基準法第42条のどの道路に該当するかを確認します。

2項道路であれば、セットバックによって再建築できる可能性があります。

公図や測量図も確認する

法務局で取得できる公図、地積測量図、登記事項証明書も確認しておきたい資料です。

現地では道路に接しているように見えていても、公図を見ると道路との間に細い他人地や水路が入っている場合があります。

旗竿地では、道路に接している部分の幅が2メートル確保できているかどうかも確認します。

私道の場合は通行や掘削についても確認する

前面道路が私道の場合は、誰がその道路を所有しているかも確認しておきます。

普段の通行だけでなく、水道やガスなどの工事で道路を掘る必要が出てくることもあります。

通行や掘削についての権利関係が曖昧だと、購入を検討する側にとっては不安材料になります。

古い書類や承諾書が残っている場合は、査定時に一緒に出しておくと話が進みやすくなります。

再建築不可物件が売れにくい4つの理由

再建築不可でも売ることはできますが、一般的な住宅と比べると買い手が見つかるまで時間がかかることがあります。

なぜ売れにくいのか、主な理由を見ていきましょう。

1.建て替えができない

やはり一番大きいのは、今ある建物を壊したあとに新しい建物を建てられないことです。

現在の建物が古くても、自由に建て替えられないため、購入後の選択肢はどうしても狭くなります。

長く住むことを考えて住宅を探している人にとっては、大きなデメリットに感じられやすい部分です。

2.住宅ローンが使いにくい

再建築不可物件は、金融機関から担保として低く評価されることがあります。

将来建物がなくなった場合に、新しい建物を建てられない可能性があるためです。

そのため、金融機関によっては住宅ローンを利用できなかったり、希望額まで借りられなかったりします。

現金で購入できる人や投資家に買い手が限られやすいのは、この影響もあります。

3.リフォームにも注意が必要

「建て替えができないなら、大きくリフォームすればいい」と考える方もいるかもしれません。

もちろん可能なリフォームはあります。ただし、2025年4月以降は、2階建て木造住宅などで大規模な修繕・模様替えを行う場合、建築確認が必要になるケースがあります。

壁や柱、床、梁、屋根、階段などの主要構造部を大きく改修する場合は、事前に確認した方が安心です。

一方、クロスの張り替えや設備交換など、すべてのリフォームに建築確認が必要になるわけではありません。

購入後に大規模な改修を予定している場合は、建築士などに相談しながら計画することになります。

4.古い建物ほど修繕費がかかりやすい

再建築不可物件では、築年数の古い建物も多く見られます。

雨漏りやシロアリ被害、柱や基礎の傷み、給排水設備の故障などがあれば、購入後に修繕費がかかります。

その費用を見込んで、買主から価格交渉を受けることもあります。

空き家のまま放置すると劣化はさらに進むため、使う予定がないのであれば「もう少し様子を見る」と何年も置いておくより、早い段階で査定だけでも取っておいた方が選択肢は残しやすくなります。

再建築不可物件を売却する4つの方法

再建築不可物件を売却する方法 再建築不可物件を売却する方法

再建築不可物件の売り方は、ひとつではありません。

できるだけ高く売りたいのか、早く手放したいのかによっても選ぶ方法は変わります。

1.仲介で買主を探す

不動産会社に仲介を依頼し、一般市場で買主を探す方法です。

建物がまだ使える、立地が良い、賃貸需要があるといった物件であれば、一般の買主や投資家が購入することがあります。

条件に合う買主が見つかれば、買取より高い価格で売れる可能性があります。

一方、住宅ローンが使いにくいこともあり、通常の物件より売却期間が長くなることは珍しくありません。

2.隣地の所有者に売却する

再建築不可物件の場合、隣地の所有者に一度話をしてみる価値はあります。

その土地だけでは使いにくくても、隣地と合わせることで敷地が広がったり、接道条件が良くなったりする場合があるためです。

場合によっては、一般市場に出すより高く評価してもらえることもあります。

ただし、売却を急いでいることを前面に出して交渉すると、価格面で不利になる可能性もあります。先にある程度の査定額を把握してから話を進める方がよいでしょう。

3.再建築不可物件を扱う買取会社へ売る

「何年も買主を探したくない」「相続したので早めに整理したい」といった場合は、買取会社へ直接売却する方法があります。

買取会社は、その物件を買ったあとにどう活用するかを考えたうえで査定します。

隣地と調整する、権利関係を整理する、現況の建物を活用するなど、一般の買主には難しい方法を前提に買い取ることもあります。

仲介に比べると売却価格が低くなる場合はありますが、買主を探す必要がなく、比較的早く話を進められるのが特徴です。

不動産会社が直接買主になるため、通常は仲介手数料もかかりません。

関連記事:不動産買取とは?仲介との違いから信頼できる業者の選び方まで徹底解説

再建築不可物件を実際に買い取った事例

再建築不可物件は、条件によっては一般の買主が見つかりにくく、売却までに時間がかかることがあります。

ネクスプラスでも、こうした売却の難しい不動産を実際に買い取り、物件ごとの条件を見ながら活用方法を検討しています。

横浜市神奈川区|高低差のある再建築不可の中古戸建て

こちらは、横浜市神奈川区にある再建築不可の中古戸建てを買い取った事例です。

対象不動産は、前面道路より敷地が高い位置にあり、高低差があることから需要が限られやすく、一般的には売却が難しい条件の物件でした。

また、隣接地との調整によって再建築できる状態にすることも難しかったため、土地の条件を変えるのではなく、今ある建物をどう活かすかという方向で検討を進めました。

そこで、建物のバリューアップを前提に複数のプランを作成。それぞれのプランに合わせて建物仕様や工事費用まで整理し、購入後の活用方法を具体的にイメージできる状態にすることで、売却の選択肢を広げました。

あわせて周辺の取引状況や相場を調査し、物件の条件に見合った売却価格を設定。再建築不可や高低差といった条件がある中でも、建物の使い方を工夫することで売却につなげることができました。

再建築不可物件だからといって、必ずしも接道条件を改善してから売らなければならないわけではありません。物件によっては、現在ある建物の活かし方を考えることで売却の可能性が広がることもあります。

実際の買取事例:横浜市神奈川区の再建築不可物件の買取実績

4.再建築できる状態にしてから売る

条件を整えれば再建築できる土地なら、その状態にしてから売却する方法もあります。

再建築できるようになれば、一般の住宅購入者も検討しやすくなり、土地としての評価が上がる可能性があります。

ただし、測量費や隣地との交渉費用などがかかることもあります。

先に費用をかけるのではなく、「現状のまま売った場合」と「再建築できるようにしてから売った場合」で、どれくらい差が出るのかを確認してから動く方が無理がありません。

再建築不可物件を再建築できるようにする方法

再建築不可物件の中には、少し条件を整えることで建築できるようになるものもあります。

よく検討されるのは、次のような方法です。

方法 考えられるケース 注意点
セットバック 2項道路に必要な長さ接している 使える敷地面積が小さくなる
隣地の一部を取得する 接道部分の幅が不足している 隣地所有者との交渉が必要
位置指定道路などを検討する 私道や通路を道路として整備できる可能性がある 行政との協議や所有者の同意が必要
建築基準法第43条第2項の認定・許可 道路には接していないが、一定の通路や空地がある 必ず認められるわけではない

セットバックする

前面道路が2項道路の場合、道路中心線から一定距離後退することで建て替えられることがあります。

一般的には道路中心線から2メートルの位置まで後退しますが、反対側が川や崖などの場合は考え方が変わることがあります。

セットバックした部分は建物を建てる敷地として使えないため、実際に利用できる土地が少し狭くなる点には注意が必要です。

隣地の一部を取得する

道路に接している部分の幅が足りない場合、隣地の一部を取得することで条件を満たせる場合があります。

たとえば旗竿地で、接道部分が2メートルにわずかに届いていないようなケースです。

ただし、どの範囲を確保すれば建築できるかは土地によって違います。隣地との売買契約を先に進めるのではなく、役所や建築士などに確認したうえで交渉した方がよいでしょう。

位置指定道路などを検討する

現在使っている私道や通路が建築基準法上の道路ではない場合、条件が整えば位置指定道路として整備できる可能性があります。

ただ、道路の幅や形状などにも基準があり、所有者が複数いれば全員との調整が必要になることもあります。

簡単な手続きではないため、まずは行政に相談し、実現できる可能性があるかを確認するところから始めます。

建築基準法第43条第2項の認定・許可を確認する

建築基準法では、原則として敷地が道路に2メートル以上接している必要があります。

ただし、周囲の状況や通路の安全性など一定の条件を満たす場合には、第43条第2項による認定や許可を受けて建築できることがあります。

以前は「43条但し書き」と呼ばれていたため、今でもその呼び方をする方は少なくありません。

過去に同じ敷地で許可を受けていたとしても、次回も必ず認められるとは限りません。売却前に建築できる可能性を確認したい場合は、特定行政庁へ相談しておくとよいでしょう。

再建築不可物件をできるだけ高く売るために確認したいこと

再建築不可物件は、一般的な土地ほど単純に坪単価だけで価格を出せません。

少し調べただけで評価が変わることもあるので、売却前に確認しておきたい点をまとめます。

なぜ再建築できないのかを確認する

まずはここです。

道路にまったく接していないのか、接道幅が少し足りないだけなのか、そもそも前面道路が建築基準法上の道路ではないのか。

理由によって、解決方法も価格も変わります。

「再建築不可と言われた」という情報だけで売却を進めるより、原因まで分かっていた方が査定内容を比較しやすくなります。

査定前に建物を解体しない

古い建物を見ると、「更地にした方が売りやすいのでは」と思うかもしれません。

しかし、再建築不可物件では先に解体してしまわない方がよいケースが多くあります。

建物を壊してしまえば、その土地には新しく建物を建てられない可能性があります。

まだ使える建物が残っていれば、「リフォームして住む」「賃貸として使う」といった選択肢がありますが、更地にするとその可能性までなくなってしまいます。

解体するかどうかは、必ず査定を取ってから決めましょう。

道路や境界の資料があれば用意しておく

公図、地積測量図、確定測量図、道路に関する役所資料などが手元にあれば、査定時に見せてください。

過去に建築確認を取った資料や、43条関係の許可資料が残っている場合も参考になります。

資料があるだけで調査が早く進み、物件の評価につながることもあります。

私道の通行・掘削について確認する

私道に面している土地では、通行だけでなく水道管やガス管などの工事ができるかどうかも確認されます。

過去に所有者から承諾を得ている書面などがあれば、査定時に用意しておきましょう。

先にお金をかけすぎない

再建築できる可能性があると分かっても、すぐに測量や隣地購入を進める必要はありません。

条件を整えるために100万円かかったとして、売却価格がそれ以上上がるとは限らないからです。

まず現状で査定を取り、条件を改善した場合にどの程度価格が変わりそうかを確認したうえで判断する方が現実的です。

再建築不可物件を扱った経験がある会社にも相談する

一般の住宅を中心に扱う不動産会社と、再建築不可物件を扱う会社では、査定の考え方が違う場合があります。

再建築不可だからという理由だけで低く見るのではなく、現況利用や隣地調整、再建築可能化まで含めて評価できる会社にも査定を依頼してみてください。

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再建築不可物件の売却にかかる費用・税金

売却できる価格だけでなく、売却するときにどんな費用がかかるかも確認しておきたいところです。

費用 発生するケース
仲介手数料 不動産会社の仲介で売却した場合
印紙税 課税対象となる売買契約書を作成した場合
登記費用 抵当権抹消などが必要な場合
測量費 境界確定や接道状況の確認が必要な場合
残置物処分費 荷物などを売主側で撤去する場合
譲渡所得にかかる税金 売却によって課税対象となる利益が出た場合

不動産会社が直接買い取る場合は仲介ではないため、通常は仲介手数料はかかりません。

一方、仲介で一般の買主に売却する場合には、成約時に仲介手数料が発生します。

また、購入したときより高く売れた場合など、譲渡所得が出れば所得税や住民税などがかかることがあります。

相続した不動産では、購入時の契約書などが見つからず取得費が分からないこともあるため、売却前に資料を探しておくとよいでしょう。

再建築不可物件を売却するときの注意点

再建築不可物件を売却するときの注意点 再建築不可物件を売却するときの注意点

査定額だけで依頼先を決めない

複数社に査定を依頼すると、金額に大きな差が出ることがあります。

一番高い査定額を出した会社に任せたくなりますが、「その価格で本当に売れるのか」「何を根拠に査定したのか」まで聞いてみてください。

再建築不可物件は条件によって評価が変わりやすいため、金額の理由を説明できる会社の方が話を進めやすいでしょう。

契約不適合責任について確認しておく

築年数の古い建物では、売主も把握していなかった雨漏りや腐食、シロアリ被害などがあとから見つかることがあります。

売買契約の内容と実際の状態が違えば、契約不適合責任が問題になる場合があります。

不動産会社による買取では、一定の範囲で契約不適合責任を免責とすることもありますが、契約によって条件は異なります。

売却後にトラブルにならないよう、契約前にどこまで責任を負うのか確認しておきましょう。

境界が分からないまま話を進めない

古い住宅街では、塀やフェンスの位置と、図面上の境界が違うことがあります。

再建築不可物件では、接道部分が2メートルあるかないかで状況が変わることもあるため、わずかな差でも無視できません。

境界がはっきりしない場合は自己判断せず、必要に応じて土地家屋調査士などに確認してもらいます。

隣地との交渉は慎重に

接道部分を広げるために隣地の一部を買ったり、隣地所有者へ物件を売ったりすることもあります。

ただし、お互いの希望金額が合わず、関係が悪くなってしまうケースもあります。

後から言った・言わないの話にならないよう、大切な合意については書面に残した方が安心です。内容によっては、不動産会社や弁護士などを間に入れて進める方法もあります。

再建築不可物件を買い取る会社の選び方

再建築不可物件の買取業者の選び方 再建築不可物件の買取業者の選び方

再建築不可物件を買取会社へ売るのであれば、金額だけでなく「その会社が本当に再建築不可物件を扱えるのか」を見ておきたいところです。

関連記事:再建築不可物件の買取は可能?売れない理由と高く売るためのポイントを解説

再建築不可物件を扱った実績がある

再建築不可物件では、道路や接道、境界、隣地との関係まで確認して査定する必要があります。

通常の戸建てやマンション売買が中心の会社では、活用方法が分からず低い価格になることもあります。

査定の際に「どこを見てこの金額になったのか」を聞いてみると、その会社の経験値も分かりやすいでしょう。

再建築できる可能性まで調べてもらえる

現在は再建築不可でも、接道条件を改善できる土地はあります。

そうした可能性まで調べたうえで査定する会社であれば、単に「再建築不可だから安い」という評価にはなりにくくなります。

専門家と連携している

測量が必要になれば土地家屋調査士、登記なら司法書士、権利関係のトラブルがあれば弁護士など、再建築不可物件では専門家の力が必要になることがあります。

こうした専門家と連携している会社なら、その都度自分で相談先を探す手間も少なくなります。

境界が未確定でも相談できる

境界が分からない物件でも、必ず売主側で確定測量を済ませなければ売れないとは限りません。

現況のまま買い取れる会社もあるので、高額な測量費をかける前に一度相談してみる方法もあります。

契約条件をきちんと説明してくれる

査定価格以外にも、残置物をそのままにできるのか、測量は誰が行うのか、契約不適合責任をどこまで負うのかなど、確認したい部分はあります。

最終的に自分の手元にいくら残るのかまで含めて比較すると、会社選びもしやすくなります。

再建築不可物件の売却でよくある質問

Q1.再建築不可物件でも本当に売れますか?

A.売却できます。一般の住宅購入者だけでなく、投資家や隣地所有者、再建築不可物件を扱う買取会社などが買主になることがあります。ただし、通常の物件より買主は限られやすいため、物件に合った売り方を考える必要があります。

Q2.再建築不可物件はいくらくらい安くなりますか?

A.一律に何割安くなるとは言えません。立地や接道状況、建物の状態、再建築できる可能性などによって価格は変わります。複数社に査定を依頼し、査定額だけでなくその理由も確認してみてください。

Q3.道路幅が4メートル未満なら再建築不可ですか?

A.必ずしもそうではありません。前面道路が建築基準法第42条第2項の道路であれば、セットバックを行うことで建て替えられるケースがあります。道路幅だけで判断せず、役所で道路種別を確認しましょう。

Q4.再建築不可を解消できることはありますか?

A.物件によっては可能です。セットバック、隣地の一部取得、位置指定道路の整備、建築基準法第43条第2項の認定・許可などが考えられます。どの方法が使えるかは土地によって異なります。

Q5.古い建物は解体してから売った方がいいですか?

A.先に解体しない方がよいケースが多くあります。建物を壊すと新しい建物を建てられず、今ある建物をリフォームして使うという選択肢までなくなる可能性があるためです。まずは建物付きの状態で査定を受けてみてください。

Q6.再建築不可物件でもリフォームはできますか?

A.工事内容によります。内装や設備の交換などは行える場合がありますが、大規模な修繕や模様替えでは建築確認が必要になるケースがあります。大きなリフォームを考えている場合は、事前に建築士などへ確認した方が安心です。

Q7.相続した再建築不可物件は早く売った方がいいですか?

A.必ずすぐに売らなければならないわけではありません。ただ、使う予定がなく空き家のまま管理費や固定資産税を払い続けているのであれば、早めに売却や活用方法を比較しておくと判断しやすくなります。

関連記事:再建築不可物件を相続したらどうする?損をしない対処法と売却戦略

関連記事:相続人が多い不動産は売却できる?進め方とトラブル対処法を解説

Q8.再建築不可かどうかはどこで確認できますか?

A.まず市区町村の窓口で前面道路の道路種別を確認します。そのうえで、公図や地積測量図、登記事項証明書などと現況を照らし合わせます。自分で判断するのが難しい場合は、不動産会社や土地家屋調査士、建築士などに確認してもらう方法もあります。

まとめ

再建築不可でも、売り方はひとつではない

再建築不可と分かると、「もう売れないのでは」と思ってしまいがちですが、実際には売却方法はいくつかあります。

今の建物をそのまま使いたい人に売る方法もあれば、隣地所有者へ売却する方法、専門の買取会社へ直接売る方法もあります。

また、道路や接道の状況を調べてみると、セットバックや隣地との調整によって再建築できる可能性が見つかることもあります。

そのため、再建築不可と聞いた段階で「価値がない」「すぐ安く売るしかない」と決めつける必要はありません。

まずはなぜ再建築できないのかを確認し、現況で売る場合と条件を整えてから売る場合の両方を比べてみることが大切です。

特に、建物の解体や測量など、一度費用をかけると元に戻せないことについては、先に査定を取ってから判断した方がよいでしょう。

再建築不可物件は一件ごとに事情が違います。接道や境界、私道、建物の状態などを整理したうえで、その物件に合った売却方法を探してみてください。

不動産の相談ならネクスプラス!

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監修者 宅地建物取引士 平山賀千

監修者:宅地建物取引士 平山 賀千
(株式会社ネクスプラス代表取締役)